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デジカメ写真に位置情報を追加する/iPhoneをGPSロガーとして使う

アプリを使うとiPhoneをGPSロガーとして使うことができます。自分の歩いた経路を記録して、地図上に表示することが可能です。 そしてこの位置情報を、デジタルカメラで撮影した写真に書き込むことができます。

必要なもの

デジカメ写真にあとから位置情報を追加するのに必要なものは、
  • ".gpx"形式のGPSログデータが生成できるiPhoneアプリ
  • GPSログデータをデジカメ写真に書き込むことができるパソコンソフト
の2つです。 [1]には、有名なところで"Geotag Photos Pro","Moves"や"MotionX GPS"などがあります。 [2]には、フリーソフトの"GeoSetter","Jpeg GPX Merger"や、Nikonが無料で公開している"Nikon ViewNX-i"(ViewNX2の後継ソフト)などがあります。 ここでは[1]には"Moves"と"MotionX GPS"を、[2]には"Nikon ViewNX-i"を使用した例を紹介します。
  • MotionX GPS

    MotionX ナビゲーション 240円

    iPhoneのGPSを使い切る!! GPSの信号を利用して、自分今いる位置、高度はもちろん、移動方向、移動速度を計測。 ストップウオッチを起動すると定期的に位置情報(ウエイポイント)を記録し、あとから移動ルート(トラック)をGoogleマップなどに表示することも可能。 目標地点を指定すれば、そこまでのナビゲーションも行ってくれる。 トレッキングやハイキング、サイクリング、スキーなどでルートを確認したり、目的地までの時間を予想したりすることができます。 アプリ本体のヘルプやFAQも充実しているので、その場で使用方法の確認も可能です。

  • SilentLog

    Rei-Frontier Inc. ライフスタイル 無料

    インストールしておくだけで歩数と道のりを自動で記録。行った場所やそのとき撮った写真を、好きなときにいつでも鮮明に振り返って楽しめるアプリです。iPhoneを持ち歩くだけで、日々の行動と写真を自動的に記録!過去の思い出が日記みたいに振り返られる!ウォーキングの歩数も記録して万歩計代わり!美しい壁紙やあなたの写真が楽しめる!

  • Geotag Photos Pro 2

    TappyTaps s.r.o. 写真/ビデオ 無料(アプリ内課金あり)

    デジカメ写真に、あとから位置情報(ジオタグ)を付加することに特化したGPSロガーアプリです。 ".gpx"形式のGPSログデータが生成可能。オフィシャルサイトからGeotag Photos Proデスクトップアプリをパソコンにインストールすれば、GPSデータをデジカメ写真に書き込み(タグ付け)可能。 iPadでタグ付けができるGeotag Photos Taggerもあります。

SilentLogアプリを使う場合

一度アプリを起動したら、あとは特に何もしなくても毎日常に位置情報をログしてくれるので便利です。 アプリ内でサインインしたとき以降の、すべてのログがダウンロードできるので、数年前の写真にも位置情報を後付けできる可能性があります。

MotionX GPSアプリを使う場合

MotionX GPSアプリでは、ログを取るときに開始手続き、終了手続きが必要です。しかし、移動途中の経路も比較的細かくログされます。
iPhone MotionX GPSを起動するとこのような画面になります。 現在位置の地図、過去のログデータが表示されます。 GPS衛星の電波をとらえると、右上の地球儀が青くなります。
まずは右下の[Menu]から[SetUp]を選んで簡単な初期設定を行います。
iPhone 操作音が気になるときは、[SetUp]-[General]でSoundsをOFFにします。 また、[SetUp]-[Voice Coaching]-[Audio Coating]もOFFにします。
iPhone [SetUp]-[Display]-[Units]で距離の表示単位を選びます。キロメートル(km)またはメートル(m)でよいでしょう。
iPhone [SetUp]-[Auto Live Position Updates]-[Broadcast position update interval]で位置情報の採取頻度を指定します。初期値の1分(1min)でよいでしょう。
iPhone [SetUp]-[Share]-[Sent Shared Tracks and Waypoints to]で記録後の位置情報(".gpx"形式ファイル)の送付先メールアドレスを指定します。 また[Display Name]欄にはあなたの名前またはニックネームを入れます。 ここは自分にメールを送るだけなら何を設定しても構いません。ここでは「MotionX GPS」と入れました。

MotionX GPSでGPSログを取る

注意: デジカメで写真撮影を始める前に、デジカメ内蔵時計の時間を正確に合わせてください。 GPSログとの突合せには、撮影時刻が使用されます。
iPhone デジカメで写真撮影を始める前に、iPhoneでログ採取を開始します。 右下の[Menu]から[Record Track]を選ぶとこのような画面になります。 過去の情報が残ってしたときは[Reset]を押します。 [Start]を押すと記録が始まります。
iPhone もし屋内などでGPS衛星の電波を捉えられていないと、このような画面になります。 こんな時は「Start without GPS Signal」をタップします。 屋外を歩いているうちにGPS衛星の電波を捉えます。
あとはiPhoneを持ち歩きつつデジカメで撮影を行います。 iPhoneで別のアプリを立ち上げたり、iPhoneをスリープモードにしてもOKです。
ただ、GPSログ採取中は若干バッテリの消費が早くなります。 長時間撮影を続けるときは、時々iPhoneのバッテリ残量を確認し、必要に応じて充電してください。
iPhone 撮影が終わったら、「Pause」->「Save」と操作します。
iPhone するとこのような画面になります。「Share this Track」を選びます。
iPhone 今回採取したログの概要が表示されます。画面中央上部の緑色の「Share」をタップします。 なお、「Share」の文字が白くなっているときは何らかの設定が漏れています。 タップ時に表示されるメッセージを読んで、設定画面に戻って追加設定します。
iPhone 「Share」をタップすると、設定画面で設定したメールアドレスに、このようなメールが届きます。
iPhone このメールには".gpx"形式および".kmz"形式のファイルが添付されています。これをパソコンに保存しておきます。
旅行など、撮影日が複数の日数にわたる場合は、毎日、毎回、撮影開始前にGPSログを開始し、撮影終了後にログを「Share」します。 あるいは1つのログにしたいときは「Pause」->「Resume」を繰り返します。 ".gpx"形式が複数になっても、位置情報の書き込みは、まとめて行うことができます。

ViewNX-iで写真に位置情報を書き込む

ViewNX-iはNikonが無料で公開しているソフトです。もちろんNikonのデジカメユーザでなくても使用可能です。
iTunes ViewNX-iを起動して「地図」を選びます。
iTunes つづいて「トラックログの表示」アイコンをクリックします。
iTunes このような画面になります。「トラックログファイル」の「追加」ボタンをクリックします。 するとファイル選択ダイアログが表示されるので、".gpx"形式ファイルを選択します。 撮影期間中に複数のログを採取した場合は、すべて選択します。
iTunes 読み込みが終わると移動経路が地図上に表示されます。 つづいて位置情報を書き込む写真を選択します。 画面の左端中央にある矢印マークをクリックすると・・・
iTunes パソコンのフォルダが選択できます。 フォルダをクリックすると、そのすぐ右の画面に、格納されている写真の一覧が表示されます。 位置情報を書き込みたい写真を選択します。 [Ctrl]+[A]でフォルダ内のすべての写真をまとめて選択できます。
iTunes つづいて「Log Matching」欄の「実行」をクリックします。 写真の撮影日時と、位置情報ログの日時がつき合わされます。
iTunes ログのマッチングが終わると「実行」ボタンが「保存」ボタンに変わります。 これをクリックすると・・・
iTunes このような警告が表示されます。「はい」をクリックします。
iTunes 以上で位置情報の書き込みは終了です。左画面で写真を選ぶと、その撮影場所が地図の中央に表示されます。
iPhone 位置情報を書き込んだデジカメ写真をiPhoneに転送すると、地図上に写真を表示することができます。 写真アプリの(ライブラリ)メニューで 撮影場所の名前をタップすると画面が切り替わり、写真を地図上に表示することができます。

ビデオへの位置情報の埋め込みについて

ビデオには、写真(jpeg)のExif情報のような統一したメタデータが定義されていません。 各ビデオカメラメーカー/再生ソフトメーカーが独自に定義している状態です。 一部フリーソフト/アプリには、ビデオのメタデータも編集できるものもありますが、編集するとビデオファイルを破損してしまう(再生途中で画像が乱れるようになってしまう)ものも少なくありません。 後からメタデータの編集を行うのは避けたほうが良いと思います。