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ExpressLRS送信機の設定方法

ここでは、ExpressLRS送信機を設定する方法を紹介します。

ExpressLRS送信機の取り付け

PC 外付けのELRS送信機を使用する場合は、プロポのモジュールベイにそれを取り付けます。 必ずプロポの電源を投入する前に、アンテナを取り付ける必要があります。
送信機によっては、このほかにも取り扱いに注意点がある製品もあります。 送信機メーカーのサイトを確認してください。

ELRS Luaスクリプトの入手と保存

ELRS送信機の設定はELRS Luaスクリプトで行います。 プロポのSDカードの"\SCRIPTS\TOOLS\"フォルダに、ELRS Luaスクリプトを格納します。
PC ELRS Luaスクリプトは、ExpressLRSオフィシャルサイトの 「Using The Lua Script」のページ からダウンロードできます。 図の「ELRSv3 Lua Script」と書かれた文字列を右クリックして、「名前を付けてリンク先を保存」メニューを選び、ダウンロードします(ELRSバージョン3の場合)。
PC 別のバージョンのELRS Luaスクリプトをダウンロードしたい場合は、ExpressLRSオフィシャルサイトの左上のバージョン番号をクリックして切り替えます。
PC または ExpressLRS Configurator を起動し、「Device category」と「Device」欄でターゲットデバイスを指定します。 すると画面に「DOWNLOAD LUA SCRIPT」ボタンが表示されます。 これをクリックすると、デバイスに合った最新のELRS Luaスクリプトがダウンロードできます。
PC ダウンロードしたスクリプトは、"elrsV3.lua"というファイル名のテキストファイルです(ELRSバージョン3の場合)。 これをプロポのSDカードの"\SCRIPTS\TOOLS\"フォルダに格納します。 図の例では、プロポからSDカードを取り出して、パソコンに差し込んでいます。
PC あるいは、直接パソコンからプロポのSDカードにスクリプトを書き込むこともできます。
プロポの電源を入れてUSBケーブルでパソコンに接続し、表示されるメニューから「USB Storage(SD)」を選びます。 しばらく(20-30秒ほど)待つと、パソコンのエクスプローラーに「ESD-USB」または「USBドライブ」と「Taranis」あるいは「(あなたのプロポの名前)」という2つのドライブがマウントされます。 「USBドライブ」ドライブがプロポのSDカードです。

ドローンのMODELを作成する

通信プロトコルの設定
PC いつものように、OpenTX/EdgeTXで飛行させたい ドローンのMODELを作成 します。 ただし、ELRS送信機を使う場合、通信プロトコルは「CRSF」を選択します。 プロポと送信機の間は TBS Crossfire (CRSF) シリアルプロトコルで通信します。
OpenTX/EdgeTXの「MODELメニュー」から"SETUP"画面を開き、 外付けELRS送信機使用時は[External RF]-[Mode]欄で、 あるいは内蔵ELRS送信機使用時は[Internal RF]-[Mode]欄で「CRSF」を選択します。
なお、プロポにELRS送信機が取り付けられていない状態で[Mode]欄を選択しようとすると、ビープ音が鳴って、選択できません。
PC ELRS送信機を内蔵したプロポでは、「RADIO(SYSTEM)メニュー」の"HARDWARE"画面で"Internal RF"欄の"Type"を"CRSF"に変更しないと、上の画面で「CRSF」が選択できない場合があります。
PC [Mode]欄にプロトコル「CRSF」をセットすると、ELRS送信機が起動します。 送信機のLEDなどが点灯します。 ELRS送信機にディスプレイが搭載されているときは、そこにELRSのロゴマークもしくは現在のステータスが表示されます。
Armスイッチの設定
PC Arm / Disarm はCH 5 (AUX1)に割り当てます。 Betaflight Configurator の「モード」画面で、ARM に AUX1 HIGH(例:1700μs-2100μs) を割り当て、 OpenTX/EdgeTXの「MODELメニュー」の"INPUTS"および"MIXES"画面でAUX1にスイッチを割り当てます。
ADC Filterの設定
PC マルチローター機では、OpenTX/EdgeTXの「RADIO(SYSTEM)メニュー」の[HARDWARE]画面にある"ADC Filter"は、OFFにセットすることが推奨されています。 このオプションはデフォルトでONとなっています。 マルチローター機を飛ばすときにはOFFにしましょう。
これはプロポから送信されるスティックなどの値のブレを平滑化する機能です。 急激な操作を行わない固定翼機などでは有効ですが、ドローンの操縦では反応が鈍るように感じることがあります。
PC EdgeTXでは、ADC Filterは「モデル」別に設定することもできます。 「MODELメニュー」の[SETUP]画面にある"ADC Filter"欄で、「Global」「Off」「On」が選べます。 「Global」を選ぶと、上の[HARDWARE]画面にある"ADC Filter"の設定に従います。
ボーレートの設定
PC 送信機にR9M 2018モジュールを使用している場合は、プロポと送信機の間の通信速度(ボーレート)の設定が必要です。
OpenTX/EdgeTXの「RADIO(SYSTEM)メニュー」-[HARDWARE]-[Baudrate/Max bauds]欄(内蔵送信機使用時) または「MODELメニュー」-[MODEL SETUP]-[External RF]-[Baudrate]欄(外付け送信機使用時) を115200ボー(115KBps)に変更します。
その他の送信機では、初期値の400KBpsのままで良いです。 使用するプロポや送信機によっては、より高速なボーレートも選択できます。

ELRS送信機を設定する

プロポでELRS Luaスクリプトを起動すると、ELRS送信機の設定ができます。
PC SDカードに正しくELRS Luaスクリプトを格納すると、プロポの「RADIO(SYSTEM)メニュー」の"TOOLS"画面に「ELRS」(V1)または「ExpressLRS」(V2/V3)メニューが表示されます。 これを選択して[ENTER]します。
なお、スクリプトの先頭にあるTNS-TNE文を修正すると、"TOOLS"画面に表示されるタイトルを変更することができます。 ここに"V2", "V3"などと追記すれば、バージョン2とバージョン3のスクリプトの区別をつけることができます。
PC あるいはプロポで「RADIO(SYSTEM)メニュー」から"SD-HC CARD"または"SD CARD"画面を開き、[SCRIPTS]-[TOOLS]-[elrsV3.lua](バージョン3の場合)を選択して[ENTER]します。 するとサブメニューが開くので「Execute」を選択して[ENTER]します。
PC ELRS Luaスクリプトが起動すると、このような画面になります。 送信機のパラメータが表示されます。 各パラメーターを選択して[ENTER]すると、値を変更することができます。 ただしパラメータの変更は、基本的にドローンがArmしていない状態で行ってください。
この画面で[EXIT]を長押しするとスクリプトを終了して、前の画面に戻ります。
この画面の右上に表示されている「-」は、どの受信機ともバインドされていないことを示しています。 受信機とバインド&接続していると、ここには「C」が表示されます。
この画面の右上に表示されている「0/500」は、パケットの送信状況を示しています。 「/」の左はBadパケット数、右はGoodパケット数です。 「0/500」は、パケットレートを500Hzにセットしていて、Badパケットが無いことを示しています。
PC 画面をスクロールすると、一番下にファームウェアバージョンが表示されています。 「844ce6」と書かれている部分は、gitのコミットハッシュ値です。
この下で、各パラメータの意味を説明します。 なお各パラメータのより詳しい説明は、ExpressLRSオフィシャルサイトの 「Using The Lua Script」のページ で読めます。

Packet Rate

Packet Rateとは、パケットデータの送信スピードを指定するパラメーターです。 大きい値を指定するとレイテンシ(遅延)は少なくなりますが、電波到達距離は短くなります。
2.4GHz帯では 50Hz, 150Hz, 250Hz, 500Hz から選択できます。 またバージョン3.xではF500, F1000 (Pure FLRC) / D250, D500 (冗長送信FLRC) / 100Hz Full, 333Hz Full (LoRa 10-bit) も選択可能です。
900MHz帯では 25Hz, 50Hz, 100Hz, 200Hz から選択できます。 またバージョン3.xでは 100Hz Full (LoRa 10-bit) も選択可能です。
レース参加時には500Hz、そのほかでは250Hzがお勧めです。
周波数の後ろにカッコで囲まれて表示されている数値は、その周波数における Sensitivity Limit (感度制限) です。 これについてはExpressLRSオフィシャルサイトの 「Signal Health」のページ で読めます。

Telemetry Ratio

Telemetry Ratioとは、テレメトリーデータの送信に使用するパケットの量(割合)を指定するパラメーターです。 たとえば「1:64」とは、64パケットごとに1つのパケットが、テレメトリデータの送信に使用されることを意味します。 Off(テレメトリーデータは送信しない), 1:128, 1:64, 1:32, 1:16, 1:8, 1:4, 1:2 から選択できます。 またバージョン3.xでは "Std" (Packet Rateから自動設定), "Race" (Stdと同じ、ただしテレメトリーは無効となり、Arm中はSyncする) も選択可能です。
レース参加時には"Race"、そのほかでは"Std"がお勧めです。
後述のTX Powerパラメーターで"Dynamic"機能を使いたいときは、"Std"またはExpressLRSオフィシャルサイトの 「Dynamic Transmit Power」のページ で推奨されている値を指定してください。

Switch Mode

Switch Modeとは、AUX1-AUX8チャンネルの送信データの精度と送信頻度を指定するパラメーターです。 選択肢には"Hybrid"と"Wide(WideHybrid)"の2種類、バージョン3.xではこれらに加えて、レイテンシを抑えて精度を上げる" Full Resolution Switch Configuration Modes "があります。
"Hybrid"を選ぶと、AUX2-AUX7チャンネルは3ビット、AUX8は4ビットの精度で、パケットごとにラウンドロビンされて送信されます。 このため1度AUX2チャンネルが送信されたら、つぎにAUX2チャンネルが送信されるのは7パケット後です。
"Wide"を選ぶと、AUX2-AUX8チャンネルは6または7ビットの精度で、パケットごとにラウンドロビンされて送信されます。 このため1度AUX2チャンネルが送信されたら、つぎにAUX2チャンネルが送信されるのは8パケット後です。
なお、AUX1は常にすべてのパケットで1ビットの精度(ONまたはOFF)で送信されます。 ELRSでは、AUX1にArm / Disarmを割り当てることを基本にしています。
このパラメータは受信機と接続していないときのみ変更可能です。 またメインの4チャンネル(スティック)は、常に10ビットの精度で送信されます。
FPVドローンでは、スイッチのデータ精度は要求されないので、"Hybrid"を選べば良いと思います。
Switch Modeの詳細についてはExpressLRSオフィシャルサイトの 「Switch Configs」のページ で読めます。

Model Match

Model Matchとは、OpenTX/EdgeTXのMODELごとに設定した「Receiver番号」と、ELRS送信機に設定した「Model Match番号」の一致チェックを行うか否かを指定するパラメーターです。
ELRS送信機には複数のパラメーター構成を格納することができます。 またELRS送信機は、「Binding Phrase(バインディング・フレーズ)」が一致する、あらゆる受信機とバインドすることができます。 このため、間違って想定とは異なるパラメーター構成で、機体を飛行させてしまう可能性があります。
受信機が接続されているときに"Model Match"を"On"にすると、その受信機はプロポで現在選択されているMODELのReceiver番号にのみ接続されるようになります。 ELRSを使用する各MODELごとに異なるReceiver番号をセットしておけば、「Binding Phrase(バインディング・フレーズ)」が一致していても、プロポのMODELを切り替えるとバインドされなくなります。 MODEL別にバインドする受信機を選択したいときに便利です。
Model Matchの詳細についてはExpressLRSオフィシャルサイトの 「Model Matching」のページ で読めます。

TX Power

TX Powerとは、ELRS送信機の出力を指定するパラメーターです。 以下の3つのサブパラメーターがあります。

Max Power


送信機の出力を指定します。 10, 25, 50, 100, 250, 500, 1000, 2000 (mW) から選べます。 出力が高いと電波到達距離が伸びますが、送信機が熱暴走する可能性が高まり、また電力消費が大きくなります。 なお、下記の"Dynamic"が"Off"の時は、送信機は常にここで指定した出力で動作します。

Dynamic


ここを"Dyn"または"On"にすると、"Max Power"で指定した値を上限として、テレメトリーの受信状況に応じて自動的に出力を調整します。 このため"Telemetry Ratio"を"Off"にすると機能しなくなります。 また、ここを "AUX9", "AUX10", "AUX11", "AUX12" のいずれかに設定すると、指定したチャンネルで"Dynamic"をOn/Offできます。 これらのチャンネルに割り当てたスイッチをHIGHにすると、"Dynamic"が有効になります。
Dynamicパラメーターの詳細についてはExpressLRSオフィシャルサイトの 「Dynamic Transmit Power」のページ で読めます。

Fan Thresh (Fan Threshold)


ELRS送信機に内蔵された、空冷ファンを稼働させる出力を指定します。 なお、空冷ファンを内蔵していない送信機もあります。

VTX Administrator

VTX Administratorとは、受信機(ドローン)に接続されたVTXの送信周波数を指定するパラメーターです。 ここの設定値は、送信機と受信機が接続するたびにVTXに送られます。 または[Send VTX]を[ENTER]して送信することもできます。 ただし、送信を行うのは Disarm 中に限られます。
VTX Administratorには、以下の4つのサブパラメーターがあります。

Band


VTXのバンドを指定します。Offを選ぶと、受信機へのVTX送信周波数の設定は行われません。

Channel


VTXのチャンネルを指定します。

Pwr Lvl


VTXの出力を、"-"または"1"から"8"の数字で指定します。 実際に出力される値は、FCのVTXテーブルの設定によります。

Pitmode


PitmodeをOnまたはOffに設定します。

WiFi Connectivity

WiFi Connectivityメニューでは、ELRS送信機または受信機などのファームウェアをアップデートするために、それらをWiFiモードに切り替えます。

Enable WiFi


ELRS送信機をWiFiモードにします。 ただしWiFi機能を搭載していない送信機もあります。

Enable Rx WiFi


ELRS送信機に接続している受信機をWiFiモードにします。 ただしWiFi機能を搭載していない受信機もあります。

Enable Backpack WiFi


ELRS送信機に接続しているTx BackpackをWiFiモードにします。

Enable VRx WiFi


ELRS送信機にTx Backpack機能で接続しているFPVゴーグルのVRxをWiFiモードにします。

BLE Joystick

Bluetooth LE ジョイスティックモードに切り替えます。 プロポがパソコンのBluetoothゲームパッドとして使用できます。 この機能はパソコンで ドローン・シミュレーター をプレイするときに使います。 ジョイスティックモードに切り替えた後は、プロポを再起動するか、MODELを切り替えると、通常モードに戻ります。
なお、本機能が使えるのは ESP32 チップを搭載した送信機のみです。 また、このBluetoothの電波到達距離は3mほどです。

Bind

バインドモードになっているELRS受信機とバインドします。 ただし「Binding Phrase(バインディング・フレーズ)」を使ってバインドしている場合は、何も起きません。 詳しくは下記をご覧ください。

ExpressLRS送信機でパラメーターを変更する

PC ディスプレイとジョイスティックが搭載されている送信機では、送信機単体でパラメーターを変更することができます。 ジョイスティックを長押しすると、項目選択画面になります。最初はパケットレートが選択できます。
ジョイスティックを上下に動かすと、項目が選択できます。 ジョイスティックをクリックして項目を選び、上下に動かすと値を変更できます。 再度ジョイスティックをクリックすると、変更した値が確定します。
ジョイスティックを左に倒すと、トップ画面に戻ります。
送信機の画面では Packet Rate TX Power Telemetry Ratio (TELEM RATIO)、 が変更できます。 またバインドモード、WiFiモードへの切り替えができます。
メニュー画面表示中は、受信機(ドローン)との接続が切れます。 また、パケットレートを変更したときは、受信機の再起動が必要です。