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MODEL LOGICAL SWITCHES画面の解説 / 論理スイッチの使い方

ここではOpenTX/EdgeTXプロポのMODEL LOGICAL SWITCHES画面の設定項目を解説します。

論理スイッチ(LOGICAL SWITCHES)とは

論理スイッチ(LOGICAL SWITCHES)とは、TRUE (+100%), FALSE (-100%)の2値を取る、OpenTX/EdgeTX内に定義される仮想的な2ポジションスイッチです。 このスイッチは、指定した各種条件に従って自動的にON/OFFし、ほかの機能を呼び出すトリガーとして使うことができます。 モデルごとにL01~L64の64個の論理スイッチが定義できます。
定義した論理スイッチは、 INPUTS画面 MIXES画面 などで、物理的なスティックやスイッチなどと同様に、入力機器として使えます。 またLOGICAL SWITCHES画面では、別の論理スイッチの動作を決めるための引数として使うこともできます。

MODEL LOGICAL SWITCHES画面の解説

PC 「MODELメニュー」から「LOGICAL SWITCHES」画面を開くとこのようになります。 このMODELで定義した論理スイッチのリストが表示されます。
各フィールドの意味は、左から順に、下記の表に示す通りです。 いずれの項目も、 詳細設定画面 (後述)で入力します。
フィールド 項目 説明
1 Name 論理スイッチの番号です。 現在条件が成立して「TRUE」になっているスイッチは、ここが太字で表示されます。
2 Function / Condition この論理スイッチに設定されている判定条件または論理式です。
3 Value 1 判定条件または論理式の入力となる引数(左辺)です。
4 Value 2 判定条件または論理式の入力となる引数(右辺)です。
5 AND Switch この論理スイッチを有効にするための追加条件です。 なにも指定されていないと「---」が表示されます。

PC LOGICAL SWITCHES画面で任意の論理スイッチにカーソルを合わせてENTERキーを長押しすると、このようなメニューが表示されます。 「Edit」を選ぶと、 詳細設定画面 が開きます。
「Clear」を選ぶと、その論理スイッチの設定が消去されます。
PC なお、カラーディスプレイ/タッチパネルモデルでも同様に設定できます。 条件が成立して「TRUE」になっているスイッチは、そのエントリーの色が変わります。
PC カラーディスプレイ/タッチパネルモデルの「CHANNELS MONITOR」画面の5ページ目には「LOGICAL SWITCH MONITOR」画面があります。 論理スイッチの状態が一覧表示されます。 「CHANNELS MONITOR」については OpenTX/EdgeTXプロポ操作方法の基本 をご覧ください。

MODEL LOGICAL SWITCHES設定項目の解説

MODEL LOGICAL SWITCHES screen
これが論理スイッチの詳細設定画面です。 画面の一番上の「LOGICAL SWITCHES」と書かれているところの右には、この論理スイッチの番号が書かれています。 この論理スイッチがTRUEになると、この番号表示が太字になります。
項目 日本語 説明
Func (Function / Condition) 機能 この論理スイッチの判定条件または論理式です。 詳しくは LOGICAL SWITCHESの判定条件と論理式 をご覧ください。
V1 (Value 1) V1 判定条件または論理式の入力となる引数(左辺)を指定します。 スティックやスイッチ、トリム、グローバル変数(G1~G9)、論理スイッチ、 INPUTS画面で設定した「入力」、 MIXES画面で設定したチャンネルなどのほかに、 MAX(常に100を返す定数)、Cyclic(Heli Setup画面で定義)、Batt(プロポのバッテリ電圧)、Time(時刻)、Tmr1~Tmr3(MODELに設定した タイマー )なども指定できます。 Func欄で選んだ判定条件または論理式に従って、選択肢が切り替わります。
V2 (Value 2) V2 判定条件または論理式の入力となる引数(右辺)を指定します。 上のV1同様、いろいろな値が指定できます。 また、選択した論理式によっては、ここにはV1との比較対象となる定数を指定します。 Func欄で選んだ判定条件または論理式に従って、選択肢が切り替わります。
AND Switch &スイッチ この論理スイッチを有効にするための追加条件です。 Func欄で指定した判定条件または論理式に加えて、この欄の条件も判定に加えられます。 詳しくは AND Switchの設定値 をご覧ください。
Duration 期間 ここを指定すると、この論理スイッチがTRUEになったときに、その状態を一定期間維持します。
この論理スイッチがTRUEを維持する時間を「秒」で指定します。 この論理スイッチがTRUEになったときには、その後の条件の変化にかかわりなく、指定された時間、TRUEの状態が維持されます。 そして同じくその後の条件の変化にかかわりなく、指定された時間の後、FALSEになります。
Delay 遅延 ここを指定すると、この論理スイッチの切り替えタイミングを遅らせます。
判定条件または論理式が変化した後、実際にこの論理スイッチをFALSEからTRUE、またはTRUEからFASLEに切り替えるまでの時間を「秒」で指定します。 ここで指定した時間内に再度条件が変化した場合は、論理スイッチの値は変化しません。 すなわち、ここに指定した時間だけ、条件が維持されつづけたときに限り、論理スイッチの値が変化します。
*「日本語」欄の記述は、日本語版の OpenTX/EdgeTX Companion で使われている表記です。

LOGICAL SWITCHESの判定条件と論理式

式に現れる a, b は引数(スティックやスイッチなど)を表し、 x は比較対象となる定数を表します。
判定条件/論理式 説明
a=x 引数V1が定数V2と全く同じ時にTRUEになります。
a~x または a→x 引数V1が定数V2とほぼ同じ時にTRUEになります。
a>x 引数V1が定数V2より大きい時にTRUEになります。
a<x 引数V1が定数V2より小さい時にTRUEになります。
|a|>x 引数V1の絶対値が定数V2より大きい時にTRUEになります。
|a|<x 引数V1の絶対値が定数V2より小さい時にTRUEになります。
AND 引数V1と引数V2の論理積が判定されます。 引数V1と引数V2がともにTRUEの時に、この論理スイッチがTRUEになります。
OR 引数V1と引数V2の論理和が判定されます。 引数V1と引数V2のどちらかがTRUEの時に、この論理スイッチがTRUEになります。
XOR 引数V1と引数V2の排他的論理和が判定されます。 引数V1と引数V2が不一致の時に、この論理スイッチがTRUEになります。
Edge 引数V1を監視して、その変化点(エッジ)をとらえて切り替わるスイッチです。 引数V2は [ t1 : t2 ] の2つの部分に分かれます。 引数V1が、最小 t1 (秒)以上、かつ最大 t2 (秒)以内の間、TRUEとなった場合に、このスイッチが一瞬(約30ミリ秒)TRUEになります。
このスイッチがTRUEになるタイミングは、条件が成立した瞬間(引数V1がTRUEになった後、t1秒後~t2秒後の間)です。 t1には0.0秒~175.0秒が指定できます。 t2には0.1秒~275.0秒が指定できます。 t1 < t2 でなければなりません。
t2 に '<<' を指定すると、引数V1がTRUEに切り替わった瞬間(Leading Edge)をとらえて、このスイッチが一瞬TRUEになります。 例えば[0.0:<<]を指定すると、引数V1がTRUEに切り替わった瞬間、このスイッチが一瞬TRUEになります。 [2.0:<<]を指定すると、引数V1がTRUEに切り替わったあと、2秒後にこのスイッチが一瞬TRUEになります。
t2 に '--' を指定すると、引数V1がFALSEに切り替わった瞬間(Trailing Edge)をとらえて、このスイッチが一瞬TRUEになります。 例えば[0.0:--]を指定すると、引数V1がFALSEに切り替わった瞬間、このスイッチが一瞬TRUEになります。 [2.0:--]を指定すると、引数V1がFALSEに切り替わったあと、2秒後にこのスイッチが一瞬TRUEになります。
a=b 引数V1が引数V2と同じ時にTRUEになります。
a>b 引数V1が引数V2より大きい時にTRUEになります。
a<b 引数V1が引数V2より小さい時にTRUEになります。
△>x 引数V1が、定数V2以上変化するたびにTRUEになります。 例えばV1にエルロン、V2に10を指定すると、エルロンが 10, 20, 30, 40 ...になるたびにTRUEになります。
|△|>x 引数V1の絶対値が、定数V2以上変化するたびにTRUEになります。
Tim (Timer) 時間の経過に従って自動的に切り替わるスイッチです。 まず引数V1で指定した時間(秒)TRUEとなり、つづいて引数V2で指定した時間(秒)FALSEとなります。 そしてこれを繰り返します。
Stky (Sticky) 2つのスイッチを使ってTRUE, FALSEを切り替えるスイッチです。
このスイッチがFALSEの時は引数V1のみが監視され、引数V1がTRUEに変わるとこのスイッチがTRUEになります。
このスイッチがTRUEの時は引数V2のみが監視され、引数V2がTRUEに変わるとこのスイッチがFALSEになります。
監視するスイッチがすでにTRUEであったときは何も起きません。監視するスイッチが一旦FALSEになり、再度TRUEになると、このスイッチも切り替わります。

AND Switchの設定値

Func欄で指定した判定条件または論理式の判定結果(TRUE/FALSE)に対して、このAND Switch欄で指定した条件の判定結果(TRUE/FALSE)がAND(論理積)されます。 この論理スイッチの有効/無効を指定する、追加条件です。
設定値 説明
SA↑SAスイッチが上/前の位置にあるときに有効になります。同様にSB~SHのスイッチも指定できます。
SA-SAスイッチが中/中央の位置にあるときに有効になります。同様にSB~SHのスイッチも指定できます。
SA↓SAスイッチが下/後ろの位置にあるときに有効になります。同様にSB~SHのスイッチも指定できます。
tRl ラダーのトリムスイッチを左にクリックしたときに有効になります。
tRr ラダーのトリムスイッチを右にクリックしたときに有効になります。
tEd エレベーターのトリムスイッチを下にクリックしたときに有効になります。
tEu エレベーターのトリムスイッチを上にクリックしたときに有効になります。
tTd スロットルのトリムスイッチを下にクリックしたときに有効になります。
tTu スロットルのトリムスイッチを上にクリックしたときに有効になります。
tAl エルロンのトリムスイッチを左にクリックしたときに有効になります。
tAr エルロンのトリムスイッチを右にクリックしたときに有効になります。
L01 - L64 論理スイッチL01 - L64が有効になったときに有効になります。
FM0 - FM8 フライトモード FM0 - FM8が有効になったときに有効になります。 このMODELにフライトモードが設定されていないと、この選択肢は現れません。
Tele テレメトリデータ が生成されているとき(受信機と通信できているとき)に有効になります。
Act スティック、スイッチ、ボタン、トリムスイッチ、ダイアル等の物理入力機器を操作したときに、2秒間有効になります。
設定値の前に「!」マークが付いているものは、条件の反転を意味します。 例えば「!SA-」は「SAスイッチが中/中央の位置にないとき(=上か下の時)」を意味します。

OpenTX/EdgeTXプロポの使い方

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