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ExpressLRS 送信機と受信機をバインドする方法

ExpressLRSの送信機と受信機をバインドするには、いくつかの方法があります。 また、外付け受信機を使う場合と、FC(Flight Controller)に内蔵されている受信機を使う場合では、設定方法が異なります。
ここでは、ExpressLRS 送信機と受信機をバインドする方法を紹介します。

送信機と受信機のファームウェアバージョンを合わせる

ELRS送信機と受信機をバインドするには、双方のELRSファームウェアのメジャーバージョン(一つ目の数字)が一致している必要があります。 例えば ELRS 3.x.x と ELRS 2.x.x の送信機と受信機のバインドは保証されていません。 必要に応じて、送信機および受信機のファームウェアをバージョンアップしてください。
なお、マイナーバージョン(二つ目の数字)、パッチバージョン(三つ目の数字)は一致していなくてもかまいません。

2種類のバインド手順

ELRS送信機と受信機をバインドするには「Binding Phrase(バインディング・フレーズ)」という“合言葉”を使う方法と、手動でバインドする方法の2つがあります。

Binding Phraseを使用する場合


送信機と受信機双方に同じ「Binding Phrase(バインディング・フレーズ)」を設定します。 するとただ電源を入れるだけで自動的にバインドされます。 ELRS送信機はBinding Phraseが一致する、あらゆる受信機(ドローン)とバインドすることができます。 これはすなわち一つの受信機(ドローン)が複数のプロポとバインドできるということです。 あなたがお持ちのすべての送信機と受信機に同じBinding Phraseをセットしておけば、使いたい送信機と受信機の電源を入れるだけでバインドできます。 プロポを複数持っている人には便利です。
Binding Phraseはラテンアルファベット英数字で入力します。 また、他のユーザーと被らないよう、ユニークなフレーズをセットしてください。

手動でバインドする場合


FrSkyのような一般的なプロトコルと同様、まず受信機をバインドモードに投入して、つづいて送信機で[Bind]メニューをENTERします。

外付けELRS受信機を使用する場合

受信機がFCのUARTポートにケーブル接続されている、外付けタイプの受信機を使用する場合の手順です。

Binding Phraseを設定する方法


Binding Phraseを設定したファームウェアをビルドし、それを受信機に書き込みます。 ExpressLRS Configurator のビルドオプション「BINDING_PHRASE」欄で設定します。 詳しくは ExpressLRS受信機のファームウェアをアップデートする方法 をご覧ください。
PC あるいは受信機がWi-Fiモードに対応していて、ELRS3.x以降のファームウェアを搭載している場合は、パソコンから受信機に接続すると、このような画面が開きます。 この画面からでもBinding Phraseや、その他のパラメーターを指定することもできます。
パソコンから受信機に接続する手順については ExpressLRS受信機のファームウェアをアップデートする方法 をご覧ください。

手動でバインドモードに投入する方法


受信機をバインドモードに投入するには、受信機(ドローン)の電源を連続して3回ON/OFF(バッテリーの取り付け/取り外し)します。 受信機がバインドモードに入ると、LEDが高速に2回点滅を繰り返します。
ただし受信機にBinding Phraseが設定されていると、手動でバインドモードに投入することはできません。
なお、受信機に取り付けられているLEDの点灯パターンとその意味は、ELRSオフィシャルサイトの LED Status (expresslrs.org) のページで読めます。

FCに内蔵されているELRS受信機を使用する場合

FCと受信機がSPIで接続されている、AIO(All In One)タイプのFCに内蔵されている受信機を使用する場合の手順です。

受信機の設定を確認する


PC ドローンをパソコンに接続し、 Betaflight Configurator で「受信機」画面を開きます。 そしてこの画面の右上にある「受信機」欄を確認・設定します。
「受信機モード」欄で「SPI受信機」を選び、「SPIバス受信プロトコル」欄で「EXPRESSLRS」を選び、画面右下の「保存」ボタンをクリックします。

Binding Phraseを設定する


Betaflight Configurator を使って、CLI画面のコマンドラインから入力します。 Binding Phraseは、ファームウェア内部では「UID byte」という6バイトのハッシュ値に変換されて格納されます。 ドローン(FC)をパソコンに接続し、 Betaflight Configurator のCLIコマンドラインから
set expresslrs_uid = 246,137,113,221,86,15
save
のように入力します。
PC あるいは Betaflight Configurator の「受信機」画面にある「バインドフレーズ」欄にBinding Phraseを入力し、画面右下の「保存」ボタンをクリックします。 (Betaflight Configurator Ver.10.9.0以降)
PC 「UID byte」はELRSオフィシャルサイトの SPI Receivers (expresslrs.org) のページにある「UID Byte Generator」を使って生成することができます。 「Binding Phrase」と書かれているテキストボックスにフレーズを入力すると、その下の「UID Bytes」欄に結果が表示されます。

手動でバインドモードに投入する方法


FCに内蔵されている受信機をバインドモードに投入するには、以下の方法があります。 好きな方法を使ってください。
ただし受信機にBinding Phrase(UID byte)が設定されていると、手動でバインドモードに投入することはできません。 下記に従って、事前に「UID byte」を消去してください。
Betaflight Configuratorのバインドボタン
Betaflight Configuratorのバインドボタン
ドローン(FC)をパソコンに接続し、Betaflight Configuratorの「受信機」画面の「受信機のバインド」ボタンをクリックします。
Betaflight ConfiguratorのCLIコマンド
ドローン(FC)をパソコンに接続し、Betaflight ConfiguratorのCLIコマンドラインに"bind_rx"と入力します。
FCのバインドボタン
FCボード上に取り付けられているバインドボタンを、先の細いドライバーなどで押し込みます。 バインドボタンの位置については、メーカーのWebサイトなどで確認してください。
「UID byte」を消去する
ドローン(FC)をパソコンに接続し、Betaflight ConfiguratorのCLIコマンドラインに"set expresslrs_uid = 0"と入力し、つづいて"save"と入力します。 すると「UID byte」が消去され、FCが再起動します。この後に、上の3種のいずれかの方法でバインドモードに投入します。
受信機がバインドモードに入ると、LEDが高速に2回点滅を繰り返します。
なお、受信機に取り付けられているLEDの点灯パターンとその意味は、ELRSオフィシャルサイトの LED Status (expresslrs.org) のページで読めます。 また、FCに内蔵されている受信機の操作方法については、下記の各ページで読めます。

ELRS送信機のバインド操作方法

Binding Phraseを設定する方法


Binding Phraseを設定したファームウェアをビルドし、それを送信機に書き込みます。 ExpressLRS Configurator のビルドオプション「BINDING_PHRASE」欄で設定します。 詳しくは ExpressLRS送信機のファームウェアをアップデートする方法 をご覧ください。
PC あるいは送信機がWi-Fiモードに対応していて、ELRS3.x以降のファームウェアを搭載している場合は、パソコンから送信機に接続すると、このような画面が開きます。 この画面からでもBinding Phraseや、その他のパラメーターを指定することもできます。
パソコンから送信機に接続する手順については ExpressLRS送信機のファームウェアをアップデートする方法 をご覧ください。
あとは送信機の電源を入れ、つづいて受信機(ドローン)にバッテリーを接続すると、バインドします。 バインドすると、受信機のLEDが点滅状態から常時点灯状態に切り替わります。 受信機がWiFiモード(LEDが高速点滅)になってしまった場合は、バッテリーを取り外してやり直して下さい。

手動で受信機とバインドする方法


受信機をバインドモードに入れたら、つづいて送信機で下記の操作を行います。
PC 送信機でExpressLRS Luaスクリプトを起動します。するとこのような画面になります。 この画面をスクロールします。
PC すると[Bind]というメニューが現れます。 ここにカーソルを移動して[ENTER]ボタンを押します。
無事バインドできると、受信機のLEDが点滅をやめ、常時点灯になります。
PC ディスプレイとジョイスティックが搭載されている送信機では、送信機単体でバインドすることができます。 ジョイスティックを長押しすると、項目選択画面になります。 ジョイスティックを上下に動かして「BIND MODE」画面を出して、ジョイスティックをクリックします。 すると画面に「PRESS TO SEND BIND REQUEST」と表示されるので、再度ジョイスティックをクリックします。 するとバインド処理が始まります。
なお処理をキャンセルするには、ジョイスティックを左に倒します。

ドローンを他人に貸したい場合

ELRSシステムには、Binding Phraseを設定したドローンを、一時的に他人に貸す機能があります。 送信機のExpressLRS Luaスクリプトを操作すると、Binding Phraseの設定を残したまま、受信機をバインドモードに入れることができます。 詳しくは下記のページをご覧ください。

初飛行の前にチェックすべきこと

RSSIをOSDに表示する

PC OSD画面にRSSIとLink Quality値を表示させるには、まずBetaflight Configuratorの「受信機」画面にある" RSSI Channel"と"RSSI_ADC"をOFFにします。 これは初期値がOFFです。
PC Betaflight Configuratorの「OSD設定」メニュー画面にある"リンク品質"と"RSSI dBm"をONにします。 "RSSI dBm"はこのように表示されます。
PC "リンク品質"はこのように表示されます。

そのほか送信機と受信機の間のリンク状況の確認方法や、テレメトリーデーターの受信方法などの詳細については、ELRSオフィシャルサイトの Pre-first Flight Check (expresslrs.org) のページで読めます。