• 記事をシェア
  •  
  •  
  •  
  • B! 
  •  

初代iPhone(アイフォン)の説明

iPhoneとは

携帯電話機能を搭載した動画対応iPodです。 容量4GB/8GBの、ワイドスクリーンでの動画再生機能を搭載したiPodに、携帯電話(GSM,EDGE)機能、そして802.11b/g無線LAN/Bluetooth 2.0機能を搭載した、オールインワンのツールです。 OSにはマックでも使用されているOS Xが採用され、3.5インチのワイドスクリーンタッチパネル上に表示される仮想コントローラーで操作します。 2メガピクセルのデジタルカメラも搭載されています。 まずは2007年6月29日にアメリカでAT&T(Cingular)社の携帯電話として発売されました。 ヨーロッパでは2007年第4四半期に、またアジアでは2008年以降に発売される予定。
2008/02/06には、大容量16GBモデルが追加され、4GBモデルの販売は終了しました。
日本では、2008年にソフトバンクモバイルより、第二世代iPhoneが発売される予定です。
モデルラインナップ
16GB 8GB 4GB

Amazon.co.jpで買う 楽天で買う

iPhoneの発売時刻と発売場所

iPhoneは、2007年6月29日金曜日の午後6時から、全米のAT&Tショップ、Appleストア、オンラインAppleストアで発売されました。 当初は1人2個までの制限が付きました。 また、この発売準備のため、Appleストアは一旦午後2時に閉店して、店内をiPhone一色にデザインチェンジしました。 こんな時間に発売することにしたのは、皆さんにiPhoneを買うために会社をサボってほしくないというジョブスCEOの配慮だとか。
マンハッタンのAppleストアにはウーピー・ゴールドバーグやスパイク・リーも並んだそうです。
なお、日本国内では、秋葉原の MobilePLAZAにて、北米モデルの販売を行っていました。税込¥144,900!! 高い。

iPhoneの契約手続き

店頭(およびオンラインストア)で販売されるiPhoneは電話番号などの情報が登録されていない、いわゆる「白ROM機」です。 ユーザーは自宅に持ち帰って、iTunesバージョン7.3以降を使って契約手続き(activation)を行うことによって使用可能となります。 店頭で契約手続きを待つ必要はありません。
iTunesが対応するのは、WindowsならVista/XP。 Macの場合、iTunesの対応はMac OS X 10.3.9以降ですが、iPhoneを利用する場合はOS X 10.4.10以降が必要なのでご注意ください。
なお、iPhoneは契約手続きを行わないと、電話機能はもちろん、iPodとしての音楽、ビデオ再生機能も動作しません。 なにもできないただの箱です。 北米の場合、契約に必要なものは、AppleStoreのID(Eメールアドレス)、米国で有効なクレジットカードまたはデビッドカード、米国が国民と米国就労者に発行する 社会保障番号(SSN:Social Security Number)(Wikipedia)、そして契約手数料36ドルです。
ところが、有名なハッカー“DVD” Jon Johansenは、2007/07/05に、彼のBlog(So sue me)の記事「 iPhone Independence Day 」のなかで、 AT&Tと契約(Activation)することなしにiPhoneのiPod/無線LANその他機能を有効にする方法(アンロック:jailbreak(監獄破り))を公開しました。 もちろんこの方法では電話機能は使用できませんが、その他のほとんどの機能が使用できるようになるそうです。 その後も多数のソフト開発チームから、iPhoneをアンロックし、AT&T以外の電話会社でも使用できるソフトを公開しています。
しかしアップルは2007/09/24、アンロックされたiPhoneに対する保障を一切打ち切るとの声明を発表しました。 今後はアンロックされたiPhoneに対する修理は受け付けられなくなります。 また、iPhone本体のソフトウェアをアップデートすると、再度ロックされるようになる見込みです。

iPhoneの料金プラン

北米でのiPhoneの料金プランは6種類あり、いずれも2年契約のみとなっています。 またいずれも上限なしのデータ通信、ビジュアルボイスメール、200件のSMSテキストメッセージ、上限なしの端末同士の会話などが含まれています。 プランの差異は、無料通話可能な時間のみです。 月59.99ドルのプランは450分の制限なし通話と、5000分の夜間・週末限定通話が可能です。 月79.99ドルのプランは900分の制限なし通話と、時間制限なしの夜間・週末限定通話が可能です。 月99.99ドルのプランは1350分の制限なし通話と、時間制限なしの夜間・週末限定通話が可能です。 月119.99ドルのプランは2000分の制限なし通話と、時間制限なしの夜間・週末限定通話が可能です。 月169.99ドルのプランは4000分の制限なし通話と、時間制限なしの夜間・週末限定通話が可能です。 月219.99ドルのプランは6000分の制限なし通話と、時間制限なしの夜間・週末限定通話が可能です。 その他ファミリープランや、既存AT&Tユーザー向けプランなどが存在します。

Apple社員にはiPhoneを配布

iPhone発売前日にスティーブ・ジョブス主催で行われたApple社の社員向け全社放送:all-hands meetingで、 7月末までに全てのApple正規社員および一年以上勤めているパートタイム社員に、iPhoneの8GBモデルが配布されるとの発表があった模様です。 また、このなかで、iPhoneが3GではなくEDGEを採用した理由についてのべ、米国ではEDGEネットワークのほうが普及していること、 および3Gを実現するデバイスがEDGEのものより消費電力が高いことなどを挙げた模様です。 さらに、OS Xのチームが、MacやiPhoneだけでなく、(次世代)iPodに向けた作業を行っていることも話したようです。

iPhoneで使用可能なアクセサリ

ドックコネクタに接続するタイプの、ほとんどのiPod用アクセサリが、そのままiPhoneでも使用可能です。 しかし、スピーカやFMトランスミッタなど、一部オーディオを扱うアクセサリで、ノイズの混入など、iPhoneの無線機能が障害を及ぼす場合があります。 このようなiPhoneに対応していないアクセサリを接続すると、iPhoneの画面にその旨が表示されるとともに 「機内モード」に移行するか否かが選べるようになります。 「機内モード」とは、iPhoneの通信機能を停止して使用するモードです。 なお、このオーディオアクセサリの非互換性については、2007/07/31にリリースされたアップデータでいくらか改善しているようです。
また、iPhoneのイヤフォンジャックは本体上部に深く埋め込まれているため、iPodで使用できる普通のイヤフォンのジャックが差し込めません。 市販のイヤフォンなどを使いたい場合は、他社から発売されるアダプタを購入する必要があります。
iPhoneアクセサリ
iPod/iPad/iPhone用オプション・アクセサリ・周辺機器

iPodとiPhoneの違い

全てが今までのiPodより優れていると思われるiPhoneですが、意外なところでiPodからの機能削減もあるようです。 現在のiTunes(7.3)では、iPhoneに対する「ディスクとして使用する」と「音楽とビデオを手動で管理する」のオプションは存在しません。 そのためiPhoneの中身の全ては自動更新となります。したがってiPodのように複数のパソコンから手動でデータを入れることは不可能です。 常に1台のパソコン(iTunesライブラリ)とだけ、データをやり取りすることができます。 したがってiPhoneは外付けUSBドライブとしてマウントすることはできません。 ただし、iPhoneDrive(Mac用)のようなソフトを使うと、ディスクとして使用することも可能なようです。
また、iPhoneでは、音楽やビデオなどのコンテンツのほかに、メールや住所録、予定表、ブラウザのブックマークといった「情報」もパソコンとシンクロさせます。 これらの「情報」については、複数のパソコンからiPhoneに取り込むことが可能です。 新たなパソコンに接続するたびに、「情報」をマージ(結合)するか、置き換えるかを選択することができます。 家のパソコンの住所録と会社のパソコンの住所録を、iPhone上で統合して持ち歩くことも可能です。
また、iPhoneではビデオムービーをTVに出力して楽しむことができません。 第五世代iPodではAVケーブルを使うと動画をTVに表示してみんなで楽しむことができました。 しかしiPhoneでは画像出力端子の代わりに電話のマイク端子が接続されているため、AVケーブルを接続しても動画をTVに表示できないばかりか、iPhone本体をいためてしまいます。
さらに、クリックホイールがなくなったiPhoneではリセットの方法も変わりました。 本体上部にあるスリープボタンと、本体正面下のホームボタンを同時に6秒以上長押しするとリセットがかかります。 そのほか、実行中のアプリケーションの強制停止はホームボタンのみを長押し。 本体の電源OFFはスリープボタンを長押しし、画面に現れるスライダーをスライド。 電源ONはスリープボタンを長押し、となります。

いままでのケータイとiPhoneの違い

Eメールにインターネットに音楽再生、デジタルカメラ・・・搭載されている機能は、今国内の店頭で手に入る「ケータイ」とさほど違いはありません。 iPhoneのすごさはこれらの機能を高い次元で融合した優れたGUIと、それをスムーズに動かしてしまう小さくて薄くて高性能なHWにあります。 現在の「ケータイ」は、同じキャリアでもメーカーが変わるだけで説明書と首っ引きで操作を覚える必要があります。 ところがiPhoneは分厚い説明書など不要、触ればわかる高度なインタフェースが最大の武器です。 さすが世界で初めて「パーソナルコンピューター」を発明したApple社だけのことはあります。 米Appleの、iPhoneの動画による解説ページを見れば一目瞭然、ソフトウェアの作り込みが半端でないことが理解できます。

初代iPhoneの仕様

メーカー アップル
定価 USD499(約59,800円)(4GB)/USD599(約71,800円)(8GB):価格変更USD399.00,£269.00:16GBモデル$499(£329 UK)
発表2007年01月09日
発売2007年06月29日(米国)/2007年11月09日(英国)/2007年4Q(欧州)/2008年02月06日16GBモデル登場/2008年(アジア)/未定(日本)
サイズ高さ11.5cm x 幅6.1cm x 厚さ1.16cm/第5世代iPod(30G)とほぼ同じ。
重さ135g/第5世代iPod(30G)とほぼ同じ。
ストレージ容量8GB(約2,000曲、CD160枚分。最大3,200枚の写真を保存)/4GB(約1,000曲、CD80枚分。最大1,600枚の写真を保存)
対応音楽ファイル形式Audio formats supported: AAC, Protected AAC, MP3, MP3 VBR, Audible (formats 1, 2, and 3), Apple Lossless, AIFF, WAV
対応動画ファイル形式
H.264(2) (MPEG4-AVC)
Video 最高768kbps、320×240、毎秒30フレーム、Level 1.3 のベースラインプロファイル
Audio 最高160 Kbpsの AAC-LC、48 kHzステレオオーディオ
Container .m4v/.mp4/.movファイルフォーマット
H.264(1) (MPEG4-AVC)
Video 最高1.5Mbps、640×480、毎秒30フレーム、Low-Complexityのベースラインプロファイル
Audio 最高160 Kbpsの AAC-LC、48 kHzステレオオーディオ
Container .m4v/.mp4/.movファイルフォーマット
MPEG4-SP
Video 最高2.5Mbps、640×480、毎秒30フレーム、シンプルプロファイル
Audio 最高160 KbpsのAAC-LC、48 kHzステレオオーディオ
Container .m4v/.mp4/.movファイルフォーマット
ACアダプタ付属
バッテリ内蔵充電式(リチウムイオン) / 充電時間 ? / 持続時間 約250時間(待ちうけ)/約24時間(音楽)/約7時間(動画)/約8時間(通話)/約6時間(ブラウジング)
液晶ディスプレイ3.5インチワイドカラーLCD(320×480ドット、タッチセンサー内蔵)
携帯電話の方式Quad-band(850/900/1800/1900MHz)GSM/EDGE対応
SIMカードの形式ミニSIM
無線LAN機能IEEE 802.11b/g : webブラウズ、eメール、Google Mapsなどが使用可能
デジタルカメラ200万画素
添付品USB接続ACアダプタ、ステレオヘッドセット、USB接続ケーブル、クリーニングクロス、説明書、SIMカード取り出しツール
その他の機能Bluetooth 2.0

初代iPhone関連リンク集

基本情報
米国Apple社の提供するiPhone紹介ページ
iPod/iPad/iPhone等の補修用パーツを販売するiFixitによる、iPhoneの分解記事
iPhone紹介記事
iPhoneファーストインプレッション-ユーザーインターフェイスに見るiPhoneの魅力(ケータイWatch)
なぜiPhoneは人々を熱狂させるのか?(ascii.jp)
快感をあじわえる「iPhone」- ファーストインプレッション(毎日コミュニケーションズ)
「iPhone」発売開始、入手した本体をオンにしてみると…(毎日コミュニケーションズ)
Apple unveils revolutionary iPhone(iPod Lounge)
フォトレポート:「iPhone」分解奮戦記(CNET-Japan)
米Apple、OS Xが動作するiPod機能内蔵の携帯電話「iPhone」(AV Watch)
米Apple、GSM対応の“iPodケータイ”「iPhone」。11b/g無線LANも搭載(BB Watch)
3.5インチタッチパネル搭載の「iPhone」、6月に発売(ITmedia LifeStyle)
Apple TV、そしてiPhone――米アップル幹部インタビュー(ITmedia LifeStyle)
アップルの「iPhone」は既存の携帯電話キャリアにとって脅威となるか?(CNET Japan)
【レポート】写真で見るiPhone - 全17点を掲載(マイコミジャーナル)