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eac3toとSupRipの使い方

Blu-rayから字幕を取り出し.SRTファイルを作る


eac3toというフリーソフトを使用すると、ブルーレイディスクから、動画トラック、オーディオトラック、字幕(Subtitle)トラックなどを分離抽出することができます。 さらにSupRipというフリーソフトを使用すると、画像として取り出された字幕トラックを、HandBrakeなどのMP4変換ツールなどに読み込ませるためのテキスト字幕ファイルに変換することができます。 ここではこれらのツールを使って、Blu-rayから字幕を取り出し.SRTファイルを作る方法を紹介します。
なお、iPod/iPad/iPhoneでビデオを楽しむ方法の全般については、 iPod/iPad/iPhoneでビデオを楽しむのページで解説していますのであわせてご参照下さい。 また、当サイトでは他にも下記の各項目について解説していますので、併せてご覧ください。

Blu-rayディスクを扱う場合

Windows XP以前には、Blu-rayディスクを読み込むためのUDF2.5ファイルシステムが搭載されていません。 Blu-rayディスクを扱う場合は、Windows Vista以降を使用してください。
またBlu-ray/DVDの変換には、パソコンに搭載されているドライブがBlu-ray/DVDに対応している必要があります。 対応していない場合は、別途 外付けBlu-ray/DVDドライブ を購入して接続してください。

必要なツール

必要なツールは下記の通り、加えてBlu-ray暗号解除ツールです。
eac3to
各種ビデオファイルから、動画トラック、オーディオトラック、字幕(Subtitle)トラックなどを分離抽出することができるツールです。 BDディスクから、字幕トラックを画像のまま取り出して“.sup”形式のファイルとして出力することができます。 DOSコマンドラインのツールです。
HdBrStreamExtractor
eac3toのフロントエンドとして動作するGUI(ユーザーインタフェース)ツールです。
SupRip
画像の字幕ファイル(.sup)をOCR機能を使ってテキストに変換し、“.srt”形式のファイルとして出力するツールです。 ただし日本語字幕を変換する場合は、結構な量の手動入力が必要になります。
BDSup2Sub
画像の字幕ファイル(.sup)を“sub/idx”(VOBSUB)形式に変換するツールです。 Javaで書かれているので、Javaランタイムのインストールが必要です。

eac3toでBlu-rayディスクから任意のトラック分離抽出

eac3toのダウンロードとインストール
PC eac3toは eac3to - audio conversion toolのページから、 “http://madshi.net/eac3to.zip”の文字をクリックしてダウンロードします。
得られたzipファイルを任意のフォルダに展開します。
HdBrStreamExtractorのダウンロードとインストール
PC HdBrStreamExtractorは eac3toの解説ページから、 “Download Eac3to and More GUI here”の文字をクリックしてダウンロードします。
得られたzipファイルを展開し、中身をすべてeac3toを展開したフォルダにコピーします。
SupRipのダウンロードとインストール
PC SupRipは SupRipのオフィシャルサイトから、 “Download Eac3to and More GUI here”の文字をクリックしてダウンロードします。
得られたzipファイルを任意のフォルダに展開します。
暗号解除ソフトの導入
PC
市販のBlu-ray/DVDディスクは暗号化されているため、HandBrake等のソフトで読み出すには別途暗号解除ソフトが必要となります。 これにはDVDFab, AnyDVD, DVD43 などのツールが使用できます。 ただし、Blu-ray/DVDディスクの暗号を解除し取り込むこと(リッピング)は2012年10月1日より違法となっています。各自の責任の上でご使用ください。
ビデオカメラを使い、自分で撮影したビデオを焼き込んだBlu-ray/DVDディスクは暗号化されないので、暗号解除ソフトは不要です。
HdBrStreamExtractorの起動
PC パソコンのBlu-rayドライブに、ターゲットのBDディスクを入れます。 そしてeac3toを展開したフォルダから、HdBrStreamExtractor.exeをクリックして起動します。
出力フォルダの指定
PC 画面右上のフォルダアイコンをクリックすると、フォルダ選択のダイアログ画面が表示されます。 ここで、これから抽出するトラックの格納先フォルダを指定します。
入力Blu-rayディスクの指定
PC 画面左上のフォルダアイコンをクリックすると・・・
PC フォルダ選択のダイアログ画面が表示されます。 ここで、暗号解除済みのBlu-rayディスクの“BDMV”フォルダを指定します。
つづいて画面左の“Features(s)”という文字をクリックします。
入力Blu-rayタイトルの指定
PC するとBlu-rayに含まれているタイトル一覧が表示されるので、抽出したいトラックが含まれるタイトルをクリックします。 通常もっとも時間が長いタイトルが本編です。
タイトルをクリックすると解析が始まります。しばらく待ちます。
抽出するトラックの指定
PC しばらく待つと指定したタイトルに含まれているトラックの一覧が表示されます。 Type欄で、それぞれのトラックの種類(ビデオ(Video)、オーディオ(Audio)、字幕(Subtitle)など)が判別できます。
トラックの抽出
PC ここから、抽出したいトラックのチェック欄をクリックし、右下の「Extract」ボタンをクリックします。
トラックの抽出完了
PC 抽出にはずいぶんと時間がかかります。“Stream Extraction Completed”と表示されると完了です。 字幕の場合、出力先に指定したフォルダに、“.sup”形式のファイルができているはずです。

エラーになる!?抽出できない!?
ターゲットのディスクによってはエラーになり、うまく抽出できないことがあります。 こんな時はコマンドラインから直接eac3to.exeを起動するとうまくいくようです。
エラーになったときは、出力先に指定したフォルダに、“xxxx-Log.txt”というファイルが出力され、動作ログが残されています。 このログの「command line:」と書かれた部分に、コマンドラインから直接起動する時のコマンドラインが出ているので、 これを打ち込めばOKです。
コマンドラインから直接起動
PC コマンドラインから直接起動の例です(クリックで拡大します)。 この例では、DドライブのBDMVフォルダをターゲットにして(“D:\BDMV”)、第一タイトルの(“1)”)、第16トラック(“16:”)を、“English.sup”というファイル名で抽出しています。
コマンドラインから抽出中
PC コマンドラインからでも抽出にはずいぶんと時間がかかります。
コマンドラインから抽出完了
PC 「Done.」と表示されると抽出完了です。 2時間19分の動画の英語字幕抽出に、41分かかりました。

SupRipで字幕ファイル(.sup)を“.srt”形式に変換

SupRipの起動
PC SupRipを展開したフォルダから、SupRip.exeをクリックして起動します。
字幕ファイル(.sup)の読み込み
PC SupRip画面左上の「Open」ボタンをクリックして、eac3toで抽出した字幕ファイル(.sup)を読み込みます。 最初の字幕画像が読み込まれ、文字の領域抽出が行われています。
OCR機能の起動
PC SupRip画面左上の「Auto-OCR」ボタンをクリックして、字幕画像を文字認識させます。 すべての画像の認識が終わると、このようになります。 出力される“.srt”形式ファイルの内容が表示されています。
マークになっている文字が、認識できなかった文字です。 つづいて一つ一つ手動で文字を指定していきます。 「Image」タブをクリックします。
手動修正
PC これが修正中の画面です(クリックで拡大します)。
中央の黒バックのウインドウで、赤枠に囲まれた文字が認識できなかった文字です。 まずはこの赤枠に囲まれた文字をマウスでクリックします。 すると画面中央下にその認識画像が拡大表示されます(この例では“n”)。 そこで、そのすぐ右隣のテキストボックスに、正しい文字を入力してやります。
すると マークが正しい文字に置き換わります。 画面左右の「<」「>」ボタンをクリックすると、前の字幕、次の字幕に切り替えられます。 これをすべての字幕に対して行います。
最初は文字の誤認識が多くても、一回修正した文字は、その後のすべての文字にも適用されるので、どんどん認識率が高まっていきます。 英数文字なら最初の数個の字幕の修正を終えれば、あとはほとんどの文字が正しく認識されます。
修正完了
PC すべての修正が完了したら、「SRT」タブをクリックして、「Save...」ボタンをクリックします。 するとファイル保存のダイアログが表示されるので、格納先フォルダを選び、格納先ファイル名を指定すればOKです。

BDSup2Subで字幕ファイル(.sup)を“sub/idx”(VOBSUB)形式に変換

PC HandBrakeでは使用しませんが、参考にBDSup2Subで“sub/idx”(VOBSUB)形式に変換する手順もご紹介します。
BDSup2Subは BDSup2Sub - convert and tweak bitmap subtitle streamsのページから、 “Current version:”欄をクリックしてダウンロードします。
ダウンロードした「BDSup2Subxxx.jar」をクリックすると起動します。 必要に応じて、 Javaランタイム(JRE) もインストールしてください。
PC [File]-[Load]メニューから、変換元の“.sup”形式ファイルを指定します。 日本語字幕ファイルを読み込むと、ワーニングが出ることがありますが、無視して「了解」をクリックします。
PC すると変換のためのオプション画面が表示されます。 字幕ファイルを使用する動画の出力フォーマットにあわせて設定します。
出力動画の解像度を、もとの動画と変える場合は、Resolution欄で、出力解像度を指定します。
出力動画のフレームレート(FPS値)にあわせて、Framerate欄を指定します。
PC すると画面の上半分に元の字幕画像、下半分に変換後の字幕画像が表示されます。 [Output Format]メニューで出力形式を指定します。 “sub/idx”(VOBSUB)形式に変換する場合は「SUB/IDX」を選択します。
最後に [File]-[Save/Export]メニューから、保存先のフォルダ・ファイル名を指定するだけでOKです。

テキスト字幕ファイル(.srt)をHandBrakeで使用する

PC テキスト字幕ファイル(.srt)は、HandBrakeの「Subtitles」画面で指定します(クリックで拡大します)。
最初に「Import SRT」ボタンをクリックしてテキスト字幕ファイル(.srt)を指定し、読み込ませます。
つづいて「Add」ボタンをクリックして字幕トラックを追加します。 「Track」欄が(xxxx.srt)になっていればOKです。
その他のHandBrakeの設定については、下記をご覧下さい。