• 記事をシェア
  •  
  •  
  •  
  • B! 
  •  

iPhone用の着信音/着メロの作り方

電話メッセージメールまたはFaceTime:フェイスタイム(テレビ電話) などの着信音に使える音楽ファイルの作り方と設定方法を紹介します。 着信音/着メロをダウンロード購入したり、設定する方法全般については着メロの入手/設定方法のページをご覧ください。
iTunes12.7+iOS11で、従来可能であった自作の着メロの管理が不可能になりました。 ただし、パソコンにiPhoneを接続したうえで、iTunes12以降でデバイス画面を開き、直接.m4rファイルをドラック&ドロップし「同期」すると、iPhoneに自作の着メロを送り込むことが可能です。

着信音/着メロの条件

iPod/iPad/iPhoneで利用できる着信音/着メロの条件は以下の通りです。
  • 最長40秒まで
  • AAC形式、拡張子".m4r"の音楽ファイル
以前はこれに加えて「ビットレート128kbpsまで」という条件がありました。 ただし、最近のiPod/iPad/iPhoneでは、これをオーバーしていても再生可能です。 iPhone 6 Plusでは、198kbpsの音楽ファイルを着メロに設定できることを確認しました。 なお、DRM(著作権保護)のかかっている音楽は加工できないので、そこから着メロを作ることはできません。
iTunesの著作権管理については、 iTunesの認証とは:著作権管理FairPlayのページで詳しく説明していますので、ご参照ください。

着信音/着メロを作る手順

具体的な手順は次のようになります。
  • 任意の音楽ファイルから40秒以内で、着信音にしたい部分を切り出します。
  • 必要に応じて、切り出した音楽ファイルを(128kbpsの)AAC形式に変換します。
  • その拡張子を".m4a"から".m4r"に変更します。
  • iPhoneをパソコン(iTunes)に接続します。
  • ".m4r"ファイルをiTunesのデバイス画面にドラック&ドロップして、iPhoneに転送します。
演奏時間については、使用する音声ファイルによっては、40秒のファイルはiPhoneに転送できない場合があります。 その場合は30秒程度に縮めてみてください。
以下に、これらの詳細な手順を説明します。
なお、これらを半自動でやってくれるアプリもいくつか公開されています。 着信音/着メロ関連アプリケーションで紹介していますので、併せてご覧ください。

着信音/着メロを作る手順(Mac)

Macユーザーであれば、ここで紹介する方法の他に、Macに搭載されているGarageBandというソフトを使って着メロを作ることができます。 この方法については下記のサイトで紹介されています。

音楽ファイルから着信音を切り出す

ここではWindowsユーザーのための、着信音データの作り方を紹介します。
Audacity使用時の注意
(2021/07/05) 下記で紹介しているフリーソフトのAudacityは、2021年5月にMuseGroupに買収された後、バージョン3.0からマルウエアの機能が搭載されて配布されているとの情報があります。 プライバシーポリシーの変更により、このツールがユーザーに関するデータを収集して他の企業と共有し、データをロシアに送信していることが明らかになりました。 バージョン3.0以降を使用している方はご注意ください。
Audacityのインストール
PC 音楽ファイルから着信音を切り出すには、サウンド編集ソフトを使います。 使うソフトは何でもOKです。
ここでは、フリーのサウンド編集ソフト:Audacityを使用する方法を紹介します。 これは、ただ音楽ファイルを切り出すだけでなく、各種のエフェクト処理も搭載し、無制限に編集内容のアンドゥ・リドゥも可能な、強力なサウンド編集ツールです。 対応する入力形式は、WAV、AIFF、AU、MP2/MP3、OGG Vorbis、さらにプラグインをインストールすると、iPhoneの着信音:M4A/M4R (AAC)形式のファイルも使用可能になります。 ただしDRM(著作権保護)付きファイルは扱えません。
ダウンロードは 窓の杜audacityのオフィシャルサイトからできます。 audacityのオフィシャルサイトには、各種オプション(プラグイン)も揃っています。
ダウンロードした“audacity-win-2.x.x.exe”をダブルクリックするとインストールされます。
FFmpeg for Audacityのインストール
PC FFmpeg for Audacity(Ver.2.2.2)をインストールすると、AudacityでAC3, M4A/M4R (AAC) およびWMA形式のファイルの書き出しと取り込みが可能になります。 さらにビデオファイルからのオーディオ取り出しも可能になります。 Audacityで使用できるFFmpegのバージョンには制約(Ver.2.2.2)があるので注意してください。
ダウンロードした“ffmpeg-win-2.2.2.exe”をダブルクリックするとインストールされます。
音楽ファィルの読み込み
PC audacityのメニューの[ファイル]-[開く]を選び、ファイル選択ダイアログで、任意の音楽ファイルを選びます。 するとこのようなダイアログが表示され、読み込まれます。
PC 読み込みが完了すると、このような画面になります。
範囲の指定
PC 画面の青い波形部分をクリックすると、そこに「カーソル」が置かれます。 また青い波形部分をマウスでドラッグすると、その部分だけ色が変わり、範囲が選択されます。 波形は、 ボタンで拡大・縮小表示ができます。作業がしやすいサイズに変更して、範囲の選択を行ってください。
ボタンで、カーソル位置から再生することができます。
[Shift]キーを押すと再生ボタンが ボタンに変わります。これをクリック(またはメニューの[録音と再生]-[ループ再生])すると、選択した範囲のみを繰り返し再生することができます。
画面下部の[選択開始],[終了]と書かれた部分の数値を変更すると、選択範囲をミリセカンド単位で微調整ができます。
なかなか思い通りの範囲を選択するのは難しいですが、拡大縮小と繰り返し再生を使って、納得のいくまで範囲指定をやり直してください。
切り出す時間について
iPhoneの着メロとして使用できる音楽の長さは最大約40秒となっています。 しかし、ファイルサイズなどの条件により、40秒でもiPhoneに取り込めない場合があるようです。 このような場合に備えて、最大30秒以内で切り出すのがよいと思います。
範囲の保存
PC 満足行く範囲指定ができたら、これをAAC形式(拡張子“.m4r”)で保存します。 メニューの[ファイル]-[選択したオーディオの書き出し]を選択します。
PC 保存のダイアログが表示されるので、[ファイルの種類]欄で[M4A(AAC)Files(FFmpeg)]を選択したうえで、任意のフォルダ・ファィル名で保存してください。 なお、手動でファイルの拡張子“.m4r”を付加します。
ここまでで着信音の切り出しは完了です。
切り出し
PC もし、指定した範囲に対してエフェクトをかけたいときには、まだ保存はせずに、そこを別トラックに切り出します。 メニューの[編集]-[クリップの境界]-[分割して新規]を選択します。
PC すると、新たなトラックが生成され、このように、選択された範囲が分割されます。
PC もう、切り出し元のトラックは不要です。 切り出し元トラックの左上にある「×」マークをクリックして、このトラックを閉じましょう。
切り出した結果が気に入らなかった場合は、 ボタンで何度もやり直すことができます。
効果をかける
PC ここでちょっと効果をかけてみましょう。 着信音として繰り返し再生される場合、音声ファイルの最後の部分は、フェードアウト(徐々に音量が小さくなる)させた方が良い場合があります。
音楽の最後の部分からマウスをドラッグして、効果をかける範囲を選択します。 つづいてメニューの[エフェクト]-[フェードアウト]を選ぶと、徐々に音量が小さくなるように編集されます。
設定した効果が気に入らなかった場合は、 ボタンで何度もやり直すことができます。
ループ再生しても自然に聞こえるように、いろいろエフェクトをかけて調整してみてください。
結果を保存する
PC 満足行く編集ができたら、これをAAC形式(拡張子“.m4r”)で保存します。 メニューの[ファイル]-[オーディオの書き出し]を選択します。
PC 保存のダイアログが表示されるので、[ファイルの種類]欄で[M4A(AAC)Files(FFmpeg)]を選択したうえで、任意のフォルダ・ファィル名で保存してください。 なお、ファイルの拡張子は自動で付かないので、手動で“.m4r”を付加します。
ここまでで着信音の切り出しは完了です。

着信音をiPhoneに設定する

お好みの着信音ファイルができたら、それをiTunes経由でiPhoneに設定します。 詳しくは下記をご覧ください。