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人工知能 Siriの使い方 iPhoneを音声で操作

Siri(シリ)とは、自然な言葉で語りかけて iPod/iPad/iPhone、AppleTV、HomePod、そして HomeKit対応の家電など を操作できる音声コントロール機能です。 ネット経由でアップル社のサーバーで言語の解析を行い、ただの操作だけでなく、いろいろな質問や問いかけにも答えてくれる、ちょっとした人工知能です (当初は英語、ドイツ語、フランス語から対応。2012年3月8日のiOS5.1から日本語にも対応)。 Siriの言語認識力は非常に高く、これを使えばほとんどキーボード入力は不要になります。 アップルの「Siri」の紹介サイトでは、この機能の紹介・使用例を見ることができます。
ここではiPod/iPad/iPhoneのSiriの使い方を紹介します。

Siri(シリ)の使えるデバイス

Siri機能が使えるのは、iOS5.0以降に対応した
  • iPhone (2011年発売の4S以降)
  • iPod touch (2012年発売の第五世代以降)
  • iPad (2011年発売の第三世代以降、iOS6.0へのアップデートが必要)
  • iPad miniシリーズ全モデル
のみです。 さらに日本語で使用するにはiOS5.1以降にバージョンアップが必要です。 ご注意下さい。 Siriの音声認識技術には、米Nuance社の技術が使用されている事が、 2013年5月のAllThingsDの D11 conferenceにおいてCEOの Paul Ricci 氏にて明らかにされました。

Siriのセットアップ

iPad iPhone Settings(設定)- Siri(Siriと検索) で「“Hey Siri”を聞き取る」または「サイドボタン/トップボタン/ホームボタンを押してSiriを使用」を タッチパネル:ON(オン)にします。
“Hey Siri”を聞き取る」を有効にすると、iPod/iPad/iPhoneに向かって“Hey Siri”と呼びかけるだけでSiriが起動するようになります(iOS8以降)。 "Hey"は必ずしも必要ではなく、"Siri"だけでも応答します(iOS17以降)。
「サイドボタン/トップボタン/ホームボタンを押してSiriを使用」を有効にすると、サイドボタン(FaceID対応モデル)/トップボタン(iPadシリーズ)/ホームボタンを長押しするとSiriが起動するようになります。
このような警告が出るので、「Siriを有効にする」をタップします。
iPad iPhone するとこのような設定画面になります。
  • 言語」ではSiriに理解させる言語を指定します。
  • Siriの声」で「声1(男性)」/「声2(女性)」が選べます(iOS7.1以降)。
  • 自分の情報」では、「連絡先」からあなたの連絡先情報を指定します。Siriが自宅や勤務先の住所や電話番号を参照するのに使用します。
  • ロック中にSiriを許可」を有効にすると、iPhoneが パスコードロック 中でもSiriが起動できるようになります。ただし第三者が言葉でiPhoneを操作して、あなたの情報を抜き取られるリスクもあります。セキュリティが気になるときは「オフ」にしておきましょう。
この画面の下のほうに並ぶアプリ一覧では、アプリ別にSiriの使用を許可することができます(iOS10以降)。
iPad iPhone つづいて Settings(設定)- Privacy(プライバシーとセキュリティ)-[位置情報サービス] で「Siriと音声入力」を「許可」します(初期値は許可です)。 これを行わないと、(周辺の)「現在の天気」など、位置に関する質問に答えてくれなくなります。

Siriを呼び出す

iPad iPhone サイドボタン/トップボタン/ホームボタン、またはマイク/リモコン搭載ステレオヘッドフォンのボタン を長押しすると、Siriが起動したことを示すアイコンが表示されます(iOS14以降)。iPod/iPad/iPhoneに話しかけるだけです。
Siriを起動させた後、使わないときは、アイコン以外の場所をタップします。
Siriにどんなふうに話しかけたらよいかについては、アップルの 「Siri」の紹介サイト を参照してください。
なお、Siriを有効にすると、各種アプリの文字入力の場面で「音声入力(Dictation)」が使えるようになります。 スペースキーの左に現れる(マイク)キーをタップして話しかけるだけで、どんどん文字入力できます。 歩きながらメールを打つのも簡単ですね。
Siriの応答方法を指定する
iPad iPhone Settings(設定)- Siri(Siriと検索) 画面でSiriの応答をタップするとこのような画面になります(iOS14以降)。
応答の読み上げ」欄ではSiriが声で応答する条件を指定することができます。
Siriキャプションを常に表示」と 「話した内容を常に表示」 を両方 タッチパネル:ON(オン)にすると・・・
iPad iPhone このようにSiriアイコンの上部に、あなたの話しかけた言葉(をSiriが理解した結果)と、Siriの返答が、文字でも表示されるようになります。
iPad iPhone もしSiriがあなたの言葉を聞き間違えたときは、この文字をタップするとキー入力で修正することができます。 また、マイクボタンをタップして言葉で訂正することも可能です。
なお、Siriがスペルミスを検知すると、その下にアンダーラインがつきます。その単語をタップすると候補が表示されるので、そこから正しい単語を選んで修正することもできます。

Siriを声で起動する:Hey Siriのセットアップ

iPod/iPad/iPhoneに向かって“Hey Siri”と呼びかけると、Siriを声で起動することができます。 "Hey"は必ずしも必要ではなく、"Siri"だけでも応答します(iOS17以降)。
これは連続コマンドでも動作します。ユーザーは毎回「Siri」というトリガーワードを繰り返すことなく、一連の質問をすることができます(iOS17以降)。 ただし、同時に複数のリクエストをお願いすることはできません。ひとつのリクエストが完了してから、次のリクエストを出してください。
iPad iPhone Settings(設定)- Siri(Siriと検索) で「“Hey Siri”を聞き取る」を タッチパネル:ON(オン)にします。
ただし2014年以前に発売されたiPhoneでは、この機能を使うにはiPod/iPad/iPhoneが電源に接続されている必要があります。
iPad iPhone するとこのような画面になります。 「続ける」をタップします。
iPad iPhone するとこのような画面になります。 iPod/iPad/iPhoneに向かって“Hey Siri”と呼びかけます。 するとiPod/iPad/iPhoneがあなたの声を覚えます。
iPad iPhone すると次にこのような指示があります。指示通り呼びかけます。 この後も、ユーザーの発声練習もかねて(?)いくつかの呼びかけが指示されます。
iPad iPhone ご苦労様でした。以上で設定は終了です。

Siriにキーボードで問いかける

iPad iPhone Siriに、音声の代わりにキーボード入力で問いかけることができます(iOS11以降)。 キーボードで問いかけるには事前準備が必要です。 設定(設定)-(アクセシビリティ)- Siri(Siri) 画面で「Siriにタイプ入力(Type to Siri)」を タッチパネル:ON(オン)にします。
iPad iPhone 設定後にSiriを起動すると、画面下部にソフトウェアキーボードが表示されます。 ここからキーボード入力します。
スペースキーの左の (マイク)キーをタップすると、音声入力することもできます。

Siriに名前の発音を教える

自分や家族、友人などの名前の読みかたが難しい場合、またはニックネームなど、名前の「よみがな」とは異なる発音で呼び出したいときは、 Siriのための発音/聞き取り専用の「発音」を指定することができます。
iPad iPhone Siriのための「発音」は「連絡先」アプリで指定します。 (連絡先)で、「発音」を指定したいメンバを選び、右上の「編集」をタップします。
iPad iPhone 画面をスクロールして「フィールドの追加」をタップします。
iPad iPhone 「姓の発音」「名の発音」のフィールドを追加し、それぞれに発音をひらがな/カタカナで入力します。 以降、この人の呼び出しは、指定した発音で可能となります。

Siriの音量(ボリューム)について

Siriは、iPhoneのシステムボリュームとは別に、独自のボリューム設定を持っています。 Siri起動中にボリュームボタンを押して音量を変えると、それはSiri独自の設定として保存されます。

Siriでコントロール

それではSiriにいろいろ尋ねて、iPhoneをコントロールしてみましょう。 言語設定が「英語」と「日本語」では、回答内容も変わってきます。 ここでは「英語」「日本語」両方で試してみました。
iPhone iPhone まずは時間を尋ねてみましょう。
“時間は? (What time is it now ?)”と語りかけるとこの通りです。
iPhone iPhone つづいて予定を確認してみましょう。
“今日の予定は?(What is today's schedule ?)”と語りかけるとこの通りです。
カレンダーとその予定を表示してくれます。
Siriが画面に何らかの情報を表示したときは、それをタップすると関連アプリが起動します。 この場合はカレンダーアプリが起動します。
iPhone iPhone 次は天気と天気予報です。
“今日の天気は?(How is the weather today ?)”と語りかけると、現在位置の今日の天気を表示してくれます。
iPhone iPhone アップルの、Siriの発表時のデモでやっていたフレーズです。
「今日レインコートは必要?」と語りかけるとこの通り、降水確率を参照して回答してくれます。
iPhone iPhone つづいてSiriの発表時に、米アップルのSiri紹介ページでデモしていた例です。
「周辺の交通混雑は?」の質問に対しては、マップアプリの「交通情報を表示」機能で答えてくれます。 しかし日本では「交通情報」が正しく表示できないようです。
iPhone iPhone 同じく米アップルのSiri紹介ページでデモしていた例です。
タイマーのセットです。 デモの例では“30分”でしたが、ここでは「タイマーを3分にセットして」と指示してみました。 「タイマー3分」だけでもOKです。
ちなみにタイマーのカウント終了時は普通にアラームが鳴るだけで、Siriはなにもしゃべってくれません。
iPhone iPhone つづいてEメールのチェックです。 “メールをチェック(Check email)”と命令すると、新着メールの情報を教えてくれます。 件数やタイトルの報告だけでなく、内容の読み上げや返信を行うかについても尋ねてくれるので、答えていくだけで処理できます。
単に“メール”だけだと、新規メールの作成指示となります。 宛先や内容を聞いてくるので、順次答えるだけでメールが送れます。
iPhone iPhone 今度はメッセージ(iMessage)のチェックです。 “メッセージをチェック(Check message)”と命令すると、メール同様新着メッセージの情報を教えてくれます。
iPhone iPhone 次は音楽の演奏です。 プレイリスト名を指定して、それを演奏させてみました。 “ストップ”と言うと、演奏が停止します。 初期のSiriはアーティストの名前を正しく認識できませんでしたが、今では日本語モードでもしっかりと理解してくれます。

Siriを上手に使うためのヒント

  • Siriはあなたが今使用しているアプリを理解しています。たとえばメールを読んでいる最中なら、“返信, .....”と話しかけるだけで、そのメールの送り主に返信してくれます。
  • Siriは、あなたやその友人、家族の情報を(連絡先)アプリから読み出します。 たとえば (連絡先) アプリの「マイカード(自分の連絡先)」に「父」「母」「兄妹」「姉妹」などの「関係と名前を追加」しておけば、例えば“お母さんに電話”と言うだけで「母」欄の「連絡先」に電話を掛けてくれます。
  • Siriに出した指示を中止するには“Cancel”と話しかけるか、マイクボタンまたはサイドボタン/ホームボタンを押します。
  • Siriが掛けようとしている電話を中止するには、電話アプリ起動前ならサイドボタン/ホームボタンを押します。電話アプリ起動後なら「終了」をタップします。

教えて!Siri

ここからがSiriの真骨頂。Siriは考える驚異のナレッジ検索エンジン:Wolfram|Alphaと連携して動作します。 統計、数式、その他論理的な質問をすると解析して図示、解説してくれます。(残念ながら日本語では対応していない様子)
iPhone iPhone まずは計算です。25掛ける54を計算してもらいました。
発音は“にじゅご かける ごじゅうよん(Calculate twenty-five by fifty-four)”でOKです。
過去は日本語での数式はほとんど認識してくれませんでしたが、最近は認識精度が向上したようです。
iPhone iPhone つづいて日本の人口を質問してみました。 初期のSiriはWolfram|Alphaから情報を取得してくれましたが、最近はWikipediaにアクセスするようです。
iPhone iPhone 次は日本の総理大臣の名前です。 こちらも初期のSiriはWolfram|Alphaから情報を取得してくれましたが、最近はWeb検索されるのみです。
iPhone iPhone 地球から月までの距離です。 英語ではWolfram|Alphaから詳細な情報を取得してくれます。
日本語ではWeb検索されるのみです。
iPhone iPhone 「世界一の携帯電話はどれですか?」と尋ねると「今その手にお持ちの電話です」との答え。 何度も尋ねると、違ったリアクションが返ってきます。
iPhone iPhone 「あなたは誰?」と尋ねてみました。 何度も尋ねると、違ったリアクションが返ってきます。
iPhone 最後に、初期のSiriにあった有名なイースターエッグ(隠し機能)、映画「2001年宇宙の旅」の1シーンの再現です。 iPhoneのSiriが、劇中のスーパーコンピューター「HAL9000」に重なります。
ただ、現在のSiriは皮肉を返してくるのみです。
このあと調子に乗ってスタートレックもやってみました。「転送!(Energize)」と叫んで見るも、Siriの返事は冷たく「Energizeの意味がわかりません」でした。

Siri関連ニュース&リンク集

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